
| 2008年05月07日:【山田章子の今週はここに注目】 インフレ時の必勝法 |
東京はお天気に恵まれないGWでしたが、皆様、いかがお過ごしでしたか?
今年は円高ですので、GWを海外で過ごすことを私も考えては見たのですが、その分、燃料費の上昇分を航空会社が運賃とは別途徴収する燃油サーチャージ(燃油特別付加運賃)が上昇しており、結局、旅行は断念してしまいました。
円高や原油高は、企業の収益を図る上でも重要なポイントですが、もはや、私たちの生活でも無視できる水準を越えてきたように思えます。国内に留まったところで、ガソリン価格は上昇していますから、いずれにしても原油高の影響を免れないわけですけれどね。
この原油高、5月に入ってからもNY原油が120ドルを突破するなど、4月に付けた最高値を更新しており、今年に入ってからすでに20%も上昇してしまいました。
原油価格上昇は、食料品高騰の要因ともなっており、各国共通の課題であるにも関わらず、自国の経済重視で、なかなか足並みの揃わない先進国。
日本がGW休暇に入っている間も、欧州高官から「バイオエタノールへの依存は食料高の要因となる」との懸念が発せられると、米ブッシュ大統領は「食料高は原油価格を農家が消費者へ転嫁したもの」と、代替燃料が物価上昇の主因であることを否定。こうした発言を見ても、「インフレ危機」を遠まわしに警告したい欧州と「少々の物価上昇はたいした問題ではない」ことをアピールしたい米国。双方の思惑を窺い知ることができます。
そもそも欧州勢は、サブプライム問題が発生してからずっと「金融緩和よりインフレ対策」を主張する一方で、米国は「金融緩和政策」を貫き、目先の金融経済と消費を重視する姿勢を崩しませんでした。先月末にも0.25%の利下げを実行し、政策金利は2%にまで引き下げています。
日本は、サブプライムショックの発生で、円高と株価下落が同時進行し、最も傷ついたマーケットだと言われていますが、現状では政策金利の引き下げを留めています。ここでは欧州に同調した形ですが、実際は、ゼロ金利解除後間もないうえ、日銀総裁選の真只中でもあり「切れる札は取っておく」方針をとったことは明らかで、お得意の「中性」を保ったと考えるのが正確かもしれません。
ここで思い出されるのがオオカミ少年の話。
「インフレが来るぞー、だから・・・」バブル以降、15年以上もずっと言われ続けてきたインフレ株高論。これとは逆に、長期にわたりモノの価格が下落するデフレに悩まされてきた日本。今回の「インフレ」の根底を、相場主導と見るべきか、実需が後押しするものと見るべきか、その受け止め方次第で、投資戦略にも明暗をもたらしそうです。
さて、そこで今週の相場展望。
先週も株式市場は粘り強さを発揮し、日経平均(+185円79銭)もTOPIX(+37.48)。売買高を高めて上昇し、日経平均は2ヶ月ぶりに14,000円台を回復しました。一方、休暇中の欧米は小動きに留まっていることから、連休明けの7日も寄り付きに大きなブレは見られないでしょう。注目は本格化する各社の決算発表。今週は8日にソフトバンク、トヨタが発表を控えており、その結果が、翌週15日近辺に重なる金融機関の決算発表までの流れを牽引することになりそうです。
個別では、インフレ懸念の高まりから楽天やカカクコムなどに注目しています。両社は「安く買いたい」消費者ニーズにマッチ。仕入れコストの上昇を自社で請け負う必要も、同業他社との比較で価格転嫁に悩む必要も無く、ダイレクトに物価上昇の恩恵を得られるため、インフレ時に最も威力を発揮する業種と言えるでしょう。ガソリン価格の上昇も「通販」の利用頻度を高めることが想定されています。
私自身も、今や、食料品から文具、書籍まで楽天サイトにお世話になっています。このように、自分がヘビロテする商品やサービスを提供する企業を「銘柄」として、ポートフォリオに組み込むことが、インフレ時の必勝法だと考えています。
山田章子 プロフィール
山田章子(やまだあきこ)生活経済ジャーナリスト・ファイナンシャル・プランナー
美味しいモノと綺麗なモノが大好きな、かに座・AB型。
趣味はゴルフ、着物、お料理そして投資!
■著書:素敵な株の見つけ方「ぱる出版」
■雑誌:オール投資「わたしが歩けばネタにあたる」「アキコの株友メール」連載中、その他エコノミスト「投資の達人」、マネージャパン、日経マネーなど
■新聞:中日新聞・東京新聞「家計最前線」を連載中
■セミナー:「わたし流投資スタイル探し」「素敵な株の見つけ方」
■ラジオ:マネーライフ21、山田章子のヘソクリニック等(2000年9月〜2004年10月)
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